従来型特別養護老人ホームの約半分が赤字の現実
福祉医療機構は、従来型の特別養護老人ホーム1,856施設の半数近くの48.1%が2022年度決算で赤字だったとするリサーチレポートをまとめた。1施設当たりの利用率が「特養入所」「短期入所」の双方で下がる一方、収入に占める水道光熱費の割合は上昇し、本業の利益率に当たる「サービス活動増減差額比率」が低下した。
特養の経営では近年、サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームなどとの競合も激化しているといい、報告では「他施設との差別化を進めて利用率や利用者単価の上昇につなげられるかがこれからのカギになる」としている。
リサーチレポートでは、融資先の従来型特養1,856施設から報告があった22年度決算のデータを使い、経営状況を分析した。
その結果、1施設当たりの入所待機登録者数は21年度(1,756施設)から16.5人減少し、16年度以降で最低の111.1人だった。「特養入所」の定員に対する利用率は92.7%で、0.9ポイントのダウン。「短期入所」の利用率(77.8%)も1.9ポイント低下した。一方、1年間の延べ利用者1人当たりの収入に当たる「利用者単価」は1万2,787円(381円増)、スタッフ1人当たりの収入は685.2万円(7.3万円増)と共に増えていた。
これに対し、費用では収入に占める人件費率(65.7%)が0.2ポイントダウンしたが、経費率は1.2ポイント上昇し、29.5%だった。中でも、水道光熱費率は1.1ポイント上昇し、収入の6.0%を占めている。
本業の利益率に当たるサービス活動増減差額比率は、21年度から逆に1.1ポイント下がり、22年度はプラス0.3%だった。
従来型特養のサービス活動増減差額比率は、17-20年度にはプラス2%台後半で推移していたが、21年度にはプラス1.4%と1ポイント超下がった。22年度には、黒字幅がさらに縮小したことになる。
赤字施設の割合は、20年度の35.2%から21年度には42.0%に上昇し、22年度は48.1%と半数に迫った。
赤字施設の割合は水道光熱費率が高い区分ほど拡大し、「水道光熱費率8%以上」では189施設の57.7%が赤字だった。報告では、物価高騰に伴う電気・ガス料金の値上げが特養の経営に影響を与えたと言及している。
(引用ケアマネドットコム)
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そもそも従来型特養とは?
地域密着型と従来型の特別養護老人ホームがある
この辺はさすがに介護に従事していればわからない人はいないと思うので流石に大丈夫かなと思うのでざっくり説明する程度ですが、特別養護老人ホームは二つあります。
一つが従来型特別養護老人ホーム。
いわゆる昔ながらの老人ホームで4人部屋がほとんど。
ほんのちょっと個室があるのかな?
くらいの設備。
いわゆるユニットケアをやる必要もなくて、20人とか30人を5人とか6人とかの職員でケアに当たる。
いわゆる7時に一斉に食事介助に入って、10時には10人~15人前後とかをを入浴介助。
夕食を介助して、19時とか20時までには一斉就寝みたいな感じ。
4人部屋っていう集団生活だし、20人を複数といえど、時間によっては職員一人で20人のケアに当たるみたいな感じの施設です。
個別性なんてほとんどいらなくて、一斉オムツ交換、一斉起床が当たり前の所です。
食べ物に例えるのはどうかと【公式】ケアマネ介護福祉士でありますが、例えるなら、一人前のカレーを小鍋で作るよりは100人前を一気に作った方が効率がいいしコスト的にも安く済みますからね…。
介護でも同様で、少ない労力で一斉にケアを行うことでコストが安く済むので利用料金も安く済みます。
それに反してもう一つの特別養護老人ホームは地域密着型特別養護老人ホームと呼ばれ、個別ケアがメインになっています。
利用者さんのお部屋は全室が個室。
いわゆるユニットケアと呼ばれ、利用者さんは9人~10人のグループで生活を共にして、一斉ケアではなく、個別的にケアを行う。
例えば、今日は眠いからご飯の時間を少し遅らせてくれ、トイレは低次の誘導じゃなくて、利用者さんがソワソワしたり、24時間のトイレ周期を導いていて、そのタイミングに合わせて誘導する。
そんな感じで利用者さんに寄り添ったケアができる。
もちろん入浴も1対1でのケア。
従来型特別養護老人ホームのように流れ作業で入浴介助なんかしない。
そんな特色が違う2つのタイプの特別養護老人ホームですが、安価な従来型特別養護老人ホームの半分が赤字っていうニュースですね。
なぜ赤字になっているのか?
利用者さんの獲得が難しいのか?
ユニット型の地域密着特別養護老人ホームに比べ、ケアが画一的で今の時代にそぐわない介護を行っているために利用者さんの獲得が昔よりは難しくなっているのかもしれません。
昔は500人以上が待っており、とてもじゃないけど入れない時代はちょっと昔の話…。
今は過疎地域を中心に空きが目立っているっていうのは去年あたりからニュースになっていましたね。
ただ、従来型特別養護老人ホームは全国どこからでも申し込める。
利用者さんが沖縄に住んでいても北海道の特別養護老人ホームに申し込むのも可能…。
ただ、反対にユニット型特養は地域密着型特別養護老人ホームなので保険者がその市町村の人しか申し込みできない。
むしろ、地域密着型特別養護老人ホームのほうが入所者獲得率は低いような気がするので、個人的にはこれが大きな理由ではないんじゃないかなって考えます。
職員を集めるのが大変…
精神的な部分はどっちがっていうのは人によって違うんでしょうけど、肉体的にキツイのはどう考えても従来型の特別養護老人ホームでしょう。
一人前の小鍋でカレーを作るのと、100人前のカレーを作る理論と一緒ですね。
また、日本の流れとして、新しく許可される特別養護老人ホームはほとんどが地域密着型特別養護老人ホーム…。
施設自体も古めかしく、職員を集めることが大変な印象です。
職員が少なすぎると利用者さんの申し込みがあっても入居できないなんて事態も結構聞く話です。
まあこれも地域密着型特別養護老人ホームが新しくできて、職員不足によりユニットを全て開けず、一分しか稼働できない。
結果的に収益が悪くなるっていうのはあるあるです。
この部分に関しても、地域密着型特別養護老人ホームは安心っていう部分ではないですからこれも大きな理由にはならないんじゃないかなって思うんですけどね…。
じゃあなんでかなっていうところで、【公式】ケアマネ介護福祉士的に一番の理由を挙げていきましょう。
加算至上主義の運営からおいて行かれている
今の介護報酬は完全に加算至上主義…。
基本報酬は徐々に引き下げられている中で(今回は上がった感じもあるけど…)
色々な加算を取って、どうにか収益を向上させていかなければいけないシステムにどんどん変わっていっています。
個別機能訓練加算
科学的介護加算
入浴加算Ⅱ
もはやこの辺は当たり前すぎる…。
それに加えて、
褥瘡マネジメント加算
サービス提供体制加算
認知症ケア加算
看取り加算
準ユニットケア加算
排泄支援加算
この辺りを積極的にとっていかないと安定した収益にならない仕組みになっています。
どれも膨大な書類だったり介護職員への負荷が大きい部分ですね。
それでなくても、従来型特養でユニットケアを目指して24時間シートを活用したりと職員への負荷は大きい…。
加算を取得できる余力がない施設が赤字になっているんじゃないかなって思う【公式】ケアマネ介護福祉士なのでした。
【公式】ケアマネ介護福祉士的に時代的にも特養終焉の可能性が高まってきている
利用者さんのニーズがばらけているし、利用料金も安くなくなる…
そもそも特別養護老人ホームのメリットって、費用の安さ…。
でもこれって、所得に応じた負担減免によって食費や居住費(部屋代)がやすくなるからって話…。
それなのに年々その負担減免の恩恵を受けられる人が減ってきている。
負担減免が受けられる所謂低所得っていうラインがドンドン引き下げられていますからね…。
さらにいえば、高齢者も昔は農家の国民年金組や、自営業の払っていたかも怪しい感じの人達が多かった…。
でも今は大企業や中小企業を勤め上げた厚生年金組が多く、負担減免の恩恵があまり受けられずに特別養護老人ホームに入っても割高…。
有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅のほうが何かと融通がきくし、最後までいられる可能性が高い…。
そんなところで、昔のニーズのままをターゲットにしているとそりゃあ希望する顧客も減るよなっていう印象はあります。
デイサービスだって昔は入浴がないなんてありえないっていう話だったのが、今は入浴がなくてもアクティビティ参加やリハビリに特化したところが強かったりしますからね…。
その辺を考えると特別養護老人ホーム全体として需要が減ってきている印象。
他にも選べる選択枝はあるし、そもそも高齢者の数自体も頭打ちのピークぐらいになってますからね…。
職員も身の振り方を考えていたほうがいい…
今時は社会福祉法人なら定年まで安泰。
潰れることはない。
そんな甘い世界ではなくなりましたね。
経営がちゃんとできていない施設は社会福祉法人だろうが平気でつぶれていく時代ですから…。
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