障害ある人は6割しか稼げない？1万人反対署名で注目の裁判
聴覚障害のある女の子が、重機にはねられて死亡した事故で、運転手らを訴えている両親が、公正な判決を求める1万筆の署名を裁判所に提出しました。
聴覚に障害があった井出安優香さん（当時11）は5年前、大阪市生野区で、重機にはねられ死亡しました。
両親が運転手らを訴えた裁判では、安優香さんが将来働いて得るはずだった収入、「逸失利益」について、運転手側は「“聴覚障害者の平均賃金”を基に計算するべき」として、「全労働者の平均賃金」のおよそ6割の額を主張。一方、両親は”全労働者の平均賃金”を基にすべきだと訴え結審しています。
両親は15日朝、公正な判決を求めるおよそ1万筆の署名を大阪地裁に提出しました。
【井出安優香さんの父・努さん】
「人として、これはおかしいだろうと思う方が、これだけの人数、署名が集まりました」提出した署名はこれまででおよそ12万筆にのぼっていて、判決は、2月27日に言い渡されます。
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聴覚障害の子供が事故で亡くなる
裁判の争点は悲しいかな賠償の基準
ざっくり裁判の内容を説明すると、11歳の視覚障害を持っていた子が作業中の什器に巻き込まれて亡くなってしまった。
ご家族は子供が将来を奪われた代償として、その子が生きていたら稼ぎ出すであろう賃金の保証を求めた。
相手の弁護士は聴覚障害の子は普通の人と違って生涯収支が普通の人の6割程度しか平均的に稼ぎ出さない。
家族が請求しているのは普通の子供の話であって、聴覚障害の平均給与から考えると高い。
普通の人の6割が妥当でしょ？？
そんな争いになっていました。
1万人の署名…
これに対して、遺族側は1万人の署名を集めて普通の人と同じ価値を認めてほしい。
障害の有無は関係なく公平に判断してほしいという心情に訴える作戦に出た形になりましたね。
それにしても1万人の署名って結構すごいな…。
みんなちゃんと内容を確認して署名したのかな？
ネット署名なのか街頭署名なのかわかりませんが、下手な選挙の後援会案内よりも集まった署名の数ですね…。
ちなみに【公式】ケアマネ介護福祉士も賠償請求をかけたことがある…
ちなみに【公式】ケアマネ介護福祉士も信号待ちをしていたら命が亡くなってもおかしくないような大事故に巻き込まれたことがあります。
その時は本体価格４00万円で買って、なんだかんだオプションモリモリで600万円の車が廃車になりました。
前の日に3年目の車検を通したばかりで車の中にもアンティークなアイテムが2点乗っていて、それだけでも５０万円くらいでしたが、降りた金額は210万円…。
更にちらっと入院して、退院後も一年くらい通院しましたがその時の賠償金亜は基本給からの換算…。
介護職員特有の処遇改善加算も加味されないし夜勤手当や残業手当も加味されない…。
どんだけ病院通いしても全然割に合わないなって感じの金額でした。
結局仕事終わりにほぼ通院したし一年くらいずっと体が痛かったのに帰ってきた金額は全然話にならなかったのを覚えています。
そんな現実の世知辛い部分を知っている【公式】ケアマネ介護福祉士ですが、この裁判がどうなるかを考えていきましょう。
おそらく裁判では認められない？
ちょっと言い方悪いんですけど、今時の世の中で家族の要望を飲む形の判決を出せる裁判官は少ないんじゃないかなと思います。
正直なところ、加害者側の弁護人は以前の判例をもとにこの話をしている。
裁判官は前に似たような判例があった場合、それに習って同じような判決を出す場合が多いです。
いくら時代が微妙に変わっていたとしても、今までの判例をひっくり返す判決を出すのは難しいでしょう。
判例はひっくり返らなくても民意は伝わる
判例がひっくり返らなくても1万人が署名したという事実は残る…。
国民は障害の有無で稼ぎ出せるはずだった生涯賃金に差を設ける時代ではないと声を上げているというのは裁判官だけでなく世の中に伝わったことでしょう。
【公式】ケアマネ介護福祉士的に聴覚障害が全人口の6割しか稼げないって時代じゃないと思う…
障害者あ雇用の義務も高まった
ちょっといい方は悪いんですけど、障碍者の雇用義務が大きく広がった昨今において、聴覚障害の方は需要が高いと思われます。
やはり発達障害や、精神疾患は長時間働いたり、普通の人と同じ仕事をこなすっていうのが結構ハードルとして高いのは事実。
そんな中で同じ障害者雇用という側面で考えると、聴覚障害者は今時リアルタイム字幕とオンラインツール、各種SNSや情報共有アプリを使って下手にやる気のない健常者よりも良いパフォーマンスを引き出すことが可能になるでしょう。
その中で、平均賃金が健常者の６割程度しかないってことはないと思うんですよね。
この辺が大きな違いだと思うんですけど、それが広く認知されるまでにはもう少し時間がかかるんだろうなと思ってしまいます。
障碍者雇用の制度拡充を機に、これだけ障害があっても働ける。
高いパフォーマンスを発揮できるんだよっていうロビー活動は必要なのかもしれません。
もちろんこれは聴覚障害だけでなく、各当事者家族団体や、当事者の団体が動く必要っていうのはあるんでしょうけど…。
企業側に関しても、障害の種別やその人個人に合わせた仕事を提供することによってパフォーマンスを発揮できるんだっていう事をしっかりと認識したうえで雇用する必要がある。
健常者に関してだって、向き不向きがあるわけですからその辺を考えると働き方改革っていうのは企業側の働かせ方改革っていうのも重要になってくるんでしょうね。
実際、障碍者雇用を形だけして、一流商社や、IT関係の会社に就職した障害者がその企業が借りている農園で一日お茶を飲んで過ごすだけっていうのも今まさに社会問題になりつつある…。
それで最低賃金をもらえるなんておかしいだろ？？
そんな捻じれ構造になっている日本…。
抜け道を作れるような中途半端な法整備は本当に雇用する側もされる側も苦しめられるだけなんだろうなと思った【公式】ケアマネ介護福祉士なのでした。
ともかくこの判決は聴覚障害だけでなくすべての障害を持つ人の価値を左右してしまうような大きな判決になることは間違いないため、注目していく必要はあるでしょう。
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