デイサービスの送迎は二種免許が必要と思っている世間と現実の闇
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デイの運転に二種免許が欲しいと世間が思っている件について
道路を直進するシルバーの車。
スピードを緩めることなく電柱に衝突しました。
車から人が出てくる気配はなく、異変に気付いた人たちがあわてて車に駆け寄ります。利用者を乗せた介護施設の車が電柱に衝突する事故。87歳の女性が死亡しました。
警察によりますと、21日午前8時20分ごろ福岡市南区寺塚で、介護施設に送迎中の車が道路沿いの電柱に衝突しました。
車は50歳の女性看護師が運転し、介護施設を利用する87歳と68歳の女性が乗っていて、このうち87歳の女性が死亡しました。
ほかの2人もけがをしました。
現場近くにブレーキの痕はなく、警察は女性看護師に話を聞くなど事故の原因を詳しく調ベています。
(引用ヤフーニュース)
デイサービス朝の送迎中に看護師が事故。利用者さんが…。
まず初めにご逝去されてしまった方のご冥福をお祈り申し上げます
いたたまれない事故に関して、様々なご意見をヤフーコメント欄で拝見させていただき、世間の考えるデイサービスにおける送迎と、私たちが今まさに行っている送迎業務に大きな乖離がある事を痛感いたしました…。
デイサービスの運転は素人が行っている現実
まず世間の解釈にビックリいたしました。
世間では一定数でしたが
「看護師が二種免許をもっているのか?持っていないだろうから違反だ。」
という声がありました。
ハッキリとお伝えします。
デイサービスの送迎は
介護の勉強をした介護職員。
や看護の勉強をした看護職員。
リハビリの勉強をした療法士。
まだ勉強中の介護職員。
この辺が送迎をします。
二種免許を持っている人は一般のタクシー会社や福祉タクシーを個人で立ち上げた人であって、デイサービスの送迎にいることはほとんどありません。
探しても自分の住んでいる地域には出てきません。
ほぼゼロです。
ペーパードライバーも送迎する現実
【公式】ケアマネ介護福祉士も本当にかわいそうだなと思う現実です。
大学を卒業してとか、専門学校を卒業して免許をとってからほとんど運転したことがないのにデイサービスの運転をする人とかも結構多いです。
私の経験上、表示の義務がある初心者マークが外れたらすぐに運転業務に入ります。
やはり公用車に初心者マークは見栄えが良くないからですかね…。
利用者さんや家族さんの不安も煽りますし…。
ただ、免許はあるけど10年以上運転したことありませんみたいなペーパードライバーな人も結構運転業務しますけどね…。
どっちかっていうとこっちの人達のほうが可哀そうで仕方ありません。
介護技術は必要だが、それより運転技術が求められる送迎
普段の運転に加えて、利用者さんを無駄に歩かせないような配慮をしなければなりません。
止まればいい。
目的地につけばいい。
そうではなく、利用者さんがスムーズに乗降できる位置へ車をもっていかなればなりません。
激烈に狭い車庫入れや、バックしながらの上り坂…。
利用者さんの身体制限に合わせベストな停車位置が変わってきます。
利用者さんに無理してもらうのではなく、運転手が運転能力を発揮してちょっと止めにくい場所や、一見不合理に見える運転を余儀なくされます。
利用者さんを安全に玄関まで連れていくという送迎業務に関してだけ言えば、介護技術よりも運転技術のほうが必要になる場所もあります。
そんな技術をペーパードライバーや、高齢の方、もしくは普段運転していない方に要求しなければならないのが現状です。
送迎専用のドライバーを雇えばいい?
解決にならない
送迎専用のドライバーを雇えばいいとヤフーコメントに書いてあり、
「そんなに人材が集まらん」みたいなコメントも載っていました…
送迎専用のドライバーを雇えばいいじゃない?
というコメントを見て、
「世間はそう思っているんだなあ…」
と勝手に納得してしまったケアマネ介護福祉士でした…。
確かに送迎ドライバーを雇っている事業所さんは結構いますよ?
ただ、雇っているから事故が起きづらくなるには全く結びつきませんからね?
送迎ドライバーの多くはパートの高齢で時間指定。
送迎ドライバーの求人に申し込んでくる方々の多くは高齢男性です。
これにはいくつか理由があり
①長年大きい車の運転になれているから申し込んできた
②介護職員ではなくドライバーだから介護しなくていい
③朝夕だけの出勤だから昼間は好きな事ができる
④社会の役割を担いたい
⑤ちょっとお小遣いかせぎしてみたい
⑥空いた時間にちょっと働いてみたい
この辺がベターな理由です。
よく農村部だと、農業をやりながら朝晩の送迎ドライバーとして勤務、日中酪農等の自営業をしていて…という人が多い印象ですね。
本当にお金が欲しい人は朝夕しか働けない送迎ドライバーを行わないのであえてお金が必要という人は除外しています。
つまり送迎ドライバーは介護のプロでもないし、運転のプロでもない。
送迎ドライバーを雇えばこんな事件が起きなくて済んだ。
みたいなコメントもありましたが、ケアマネ介護福祉士としては送迎ドライバーさんと看護師さんが事故を起こす比率は本質的には変わらないと思ってしまいます。
普段農業をしていて、大きなトラックを運転していようとも、福祉車両はバンタイプか普通車…。
トラックに乗っているアドバンテージはそれほど感じません。
今回のケースだと看護師さんは朝の送迎に事故を起こしています。
帰りの送迎時なら疲れていた等の理由がくっついたかもしれませんが…。
事故の理由はわかりませんが、もともとの運転スキルとして送迎ドライバーが上とか、看護師さんが下だとかはケアマネ介護福祉士的にまったくもって関係のない話で、単純にその人が総合的に見て高齢者の運転を行えるスキルがあったかという話だとおもいます。
ゆえに、送迎ドライバーを雇ったから安全性が増すと一概には言えないと思ってしまいます。
じゃあどんな事故の理由があって、どんな人が向いているの?
高齢者を送迎するとき事故を起こすいくつかの理由
ノンブレーキで事故を起こしたとの事ですが、居眠り等の一般的なヒューマンエラーを除き高齢者を乗せる送迎ドライバーが事故を引き起こしやすい理由を考えていきましょう。
①利用者さんが不測の事態
看護師の運転により送迎で2人の高齢者が載っていたとの事で、画像を確認すると福祉車両に改造されているタイプではなく普通のワンボックス…。
利用者さんの体調不良等でちょっと注意が散漫になったのかもしれませんね…。
そんな可能性もあるという事で、全てケアマネ介護福祉士の妄想ではありますがね…。
②利用者さんによる誤操作
ケアマネ介護福祉士の体験談としてですが、助手席に利用者さんを載せて走行中にバックギアへ入れられたことがあります。
何らかの誤操作があったのかもしれませんね。
③運転手の体調不良
ケアマネ介護福祉士も運転中に気分悪くなることとかもあります。
そういった体調不良とかもあるかもしれませんね。
ケアマネ介護福祉士的に世間の思い込みが怖い
ちょっとびっくりだわ。
まさかみんな二種免許ある人が運転してると思っているなんて本当にびっくり。
だいたいドライバーさんは定年後とか、副業気味な所の人がほとんどです。
感覚的にお金稼ぎというよりはお小遣い稼ぎの人がほとんどですから…。
それで二種免許持っていると思われても…。
何なれば介護の資格もない人が多いですからね…。
なんなれば運転も怪しい人が一定数います。
そういうサービスだという事を認識して使ってほしいものです。
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