介護に疲れてひもで首絞め１００錠眠剤飲んでの無理心中
東京・葛飾区の住宅で92歳の女性の遺体が見つかった事件で、警視庁は、同居していた息子を殺人の疑いで逮捕しました。
介護疲れで無理心中を図ったとみられています。
殺人の疑いで逮捕されたのは、無職の前原英邦容疑者（59）で、先月28日、葛飾区鎌倉の自宅で、3年前から寝たきりの状態だった母親の房子さん（92）の首をひものようなもので絞め、殺害した疑いがもたれています。
警視庁によりますと、英邦容疑者は房子さんを殺害後、睡眠薬を服用し無理心中を図っていて、介護疲れが犯行の動機とみられています。
取り調べに対し、「経済的に苦しく衰弱していく母親を見るのがつらかった」と容疑を認めているということです。
(引用ヤフーニュース)
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寝たきりの母をひもで…
３年間介護をした末…
また悲しい事件が起きてしまいましたね。
９２歳の母親を自らの手で終わらせてしまった５９歳…。
自分自身も５９歳とそれなりに高齢であるが、後追いで自殺未遂…。
他のネット記事を見ると、眠剤を１００錠ほど飲んだとの事…。
生活に困窮していたと語っていることを考えると、１００錠は病院からもらったお薬なんでしょうかね？
お母さんの処方薬だったのかもしれないし、介護に参っていて自分に処方されていたいのかもしれない。
薬局で売っているような睡眠に効果があるよ的なものだと１００錠飲んでも絶対何ともないし、１００錠分となればそれなりの金額…。
患者さんがちゃんと飲んだかもわからない所で１００錠も貯めて自殺に使ってしまえるくらい処方されているのも日本における現代社会の闇を感じる部分ではありますね。
生活に困窮していた…
生活保護は？
お母さんが９２歳で、介護していた息子さんが59歳…。
このお母さんが過ごした年代で考えれば、先天性の病気等がない限り３３歳の時に初の子供ってことは無いでしょう…。
末っ子でもおかしくないし、兄弟二けた居てもおかしくない頃の年代です…。
生活保護を受給しようとすれば血族８親等に連絡が行って、
『親戚の○○さんが生活保護を受けたいと言っているんですけど、アナタは金銭的な援助が出来ませんか？』
っていう確認が原則的には入ります。
【公式】ケアマネ介護福祉士的には全てを税金で賄う以上この制度は必要だし仕方ない事だとは思いますが、この親戚に片っ端から援助を頼む方式のおかげでめちゃめちゃハードルがぶちあがっているのは確かで、生活保護を支給したくないと思わせるには十分な理由だと思います。
親類からの支援は？
あったらそんなのとっくに受けているでしょう。
頼めなかったのか、頼んだけれど断られたのか…。
これだけ不況で、老後２０００万円必要だとか不安を煽り倒している中で、気軽に援助出来る人なんてそうそういないでしょう。
しかも亡くなったお母様の年齢を考えると、兄弟は殆ど定年していて、自分の介護費用が心配な人たち…。
まずもって無理なんでしょうね…。
働きには出れなかったのか？
元々働けるようなメンタルになかったのかもしれませんし、仮に働ける状態だったとしても、介護が始まったのは３年前…。
息子さんが56歳の頃から…。
５６歳で仕事をやめたらもう二度と社会復帰できなくてもおかしくはないのが今の日本です。
ちなみに５０歳から５５歳の間に親の介護が始まる方が一番多いので、全国民が明日は我が身ですね…。
【公式】ケアマネ介護福祉士的に行ってしまえば、介護の平均期間が１０年なので、たとえ無事に介護が終わったとしても、親子二人が無収入で暮らし、借金まみれというのは間違いありません。
介護保険は利用しなかったのか？
もしかしたら利用していなかったのかもしれませんね。
５９歳と言えど、息子さんが家に居て無職…。
特別養護老人ホーム等の公的な所は介護する人がいるとかなかなか入れません。
かといって、お金のかかるサ高住や有料老人ホームには入る余裕なんかどこにもない…。
結果、デイサービス等の通う事も無職でお金がない状態だったら通うという選択肢は浮かばなかったでしょう。
介護保険を使う事が無ければケアマネも担当につきません。
担当についていたにしろ、サービスを使わなければケアマネは訪問も連絡も相談も受けることはありません。
じゃあ一体誰がこの事件を止めることが出来たのでしょうか？
そのための地域包括ケアシステム…
地域でそんな人たちを助け合うシステムなハズ…。
国の指針としてはこういう人達が生まれないように、地域全体で見ていこう。
地域ごとに都会だったり田舎だったりでやり方も違うだろうから自分たちで考えていこうねっていう話でしたね。
ただ、上手く行っている地域は現状少なく、今現在の体制では民生員さんが地域包括支援センターに相談に行くとか、近所の人がお節介して行政等に相談へ行くとかがない限り事態は変わらないでしょう。
ただ、民生員もなり手が不足しているし、地域包括支援センターも全然手が回っていない状態。
ケアマネにこういったケースを委託しようにも、介護保険を使わないのであればケアマネは完全タダ働きなのでどこも引き受けない…。
なんて悲しい話なんでしょう。
この体制が続く限り、こういった法制度から零れ落ちていく人が減らない…。
何なれば貧困や核家族等がどんどん増えていくのでこれから先は増えていく一方でしょう…。
【公式】ケアマネ介護福祉士的にじゃあどうやってこの事態を防ぐのか？
民生員に給料を…
現時点で民生員さんは活動費という名目のガソリン代しか支給されていません。
ちなみに、農村部はそのガソリン代じゃ全然足りないよって話です。
つまり赤字覚悟のボランティア…。
そりゃあ誰もやりませんて…。
ホントにやりませんよ…。
なり手不足は深刻で、【公式】ケアマネ介護福祉士なんかは引っ越してこういった仕事をしていると聞きつけられ、毎度民生委員をお願いされます。
(引き受けると仕事上このエリアを管轄できなくなるから引き受けられないと言って【公式】ですら断ります)
仕事の片手間に出来るような事じゃないのに、完全ボランティア…。
介護職員の給料を上げるのはもちろん大事ですが、こういった人達にお金を配るのも在宅の支援には欠かせないんじゃないですかね？
ケアマネを公務員化すれば？
これも何度か【公式】ケアマネ介護福祉士は提言していますが、ケアマネジャーを公務員化すれば、お金にならなくてもこういった方々を支援できますね…。
不必要な介護サービスを抑制もできるし、囲い込みも行われなくなる(代わりにサ高住等は撤退しまくる気はしますが…)ので政府的にもいいことが多いんじゃないですかね？
まあ今以上の水準でお給料もらうことが前提なので、臨時職員でボーナスなしの一定給料じゃあ誰もやらないと思いますけど…。
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