アナタの職場は大丈夫？最低賃金引き上げで倒産ラッシュの介護事業所
- アナタの職場は大丈夫？最低賃金引き上げで倒産ラッシュの介護事業所
2022年度の最低賃金（最賃）について、中央最低賃金審議会（厚生労働相の諮問機関）小委員会が、引き上げ額の目安を現在の全国平均時給930円から30円台前半とする方向で最終調整に入ったことが1日、関係者への取材で分かった。
実現すれば過去最大の引き上げ額となる。1日午後に開かれる小委で決定する見込み。
21年度は前年度比28円増で、過去最大の引き上げ額だった。
22年度はロシアのウクライナ侵攻などに伴う急激な物価高を踏まえ、これをさらに上回る上げ幅で労働者側と経営者側の代表、有識者の間で調整が続いている。
（引用ヤフーニュース）
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最低賃金引き上げで介護職員歓喜の渦？？
最低賃金で働いている介護職員はそうそう居ない
処遇改善加算が最低賃金に含まれないにしても最低賃金で働いている人ってそうそう居ないと思います。
地域によって違う最低賃金ではありますが、平均最低賃金の930円にそのまま３０円アップしたにして、960円…。
960円×８時間=7680円
7680円×21日間=16万1280円
正社員に関してだけ言えば基本給16万円ちょっとは田舎に行かない限りそんなにいないかなと思ってしまいます。
（【公式】ケアマネ介護福祉士は結構ぎりぎりです）
そんな地方は最低賃金が低く設定されるので最低時給が800円を切っていて基本給13万円～14万円とか【公式】ケアマネ介護福祉士が働き始めのころはそれなりにあったんですけどね…
正社員で働いている人たちにはそれほど関係ないですが、地域によっては直撃でパートさんの給料が気持ち上がるかなって感じの印象です…。
元々人手不足の介護業界だったが最低時給の引き上げによってさらに減る
他の職種が上がっても介護の給料は上がらない
最低賃金で働かせているところ自体が少ないし、今は新型コロナウイルスで派遣やアルバイトをバッサリ切った観光業や、人手不足に拍車がかかった医療業界あたりは破格の求人を出して仕事をお願いしている感じです。
一時期PCR検査会場で働く看護師さんが不足しすぎてフリーランスの看護師さんが荒稼ぎしたみたいな話を都市伝説的に聞きましたね…。
最低賃金以上に給料を保証していても人が来ない介護業界…。
お金出してもイメージが回復しない…。
人が来ないのが変わらないだけでなく、平均最低賃金が引き上げられたことによって介護業界は更に人材確保が不利になるでしょう。
日本全体が給料上がっても介護業界は給料上がらないし、下がらない
幾度となくお伝えしているんですが、介護業界は良くも悪くも報酬が介護保険という即景気に左右されない別次元で運営されています。
例えばこの先1年間の間にこのままガソリンが上がり続けて1ℓ300円。
鶏肉1キロ2500円、卵1パック600円に上がったとして、日本の経済も盛り上がって大卒の初任給が50万円になっても私たちの給料は変わりません。
もちろんその逆もしかりで、いきなり日本がデフレになり、卵1パック80円になって全国平均年収が250万円くらいになったとしても介護職員の給料は変わらないのでウハウハな生活が待っています。
これが介護職員のメリットでもありデメリットでもあるんですが最低賃金の引き上げというのはもちろんデメリットに働くことでしょう。
他の産業が給料上がるって事は人材不足、人手不足に拍車がかかる
単純に不況になると他の産業から人手が流れてきます。
リーマンショックや就職氷河期を経験している【公式】ケアマネ介護福祉士的な体感では必ず不況の時には人手が集まるし、人材の質という面でもかなり大きく向上するイメージです。
他の産業が給料上がれば単純に人手が不足するだけでなく、人材の質という意味でも厳しいものがあるでしょう…。
だって、本当に優秀な人はどんな環境や職種でも活躍できるものですからね…。
なんか自分の耳と心が痛くなってきたのでこの辺にしときますけど…。
結局介護職員にとって最低賃金が上がってもメリットはない
介護保険が変わらない限り意味がない
結局のところ短期的に見れば介護職員にとって最低賃金の引き上げは間違いなく多くの職員にとってはマイナスです。
プラスになるのは低賃金で働かされていたパート職員さんくらい…。
介護保険で収入を賄っているため景気に合わせた値上げを勝手にできるわけでは無いため、会社の収入は変わらない…。
それどころか物価の上昇が止まらない昨今では給料どころか会社の存続すら怪しくなってきます。
収入が変わらないけど、パートさんの給料は上がるかもしれないし、食材や物価の高騰によりランニングコストは爆増…。
給料に影響することは間違いありません。
【公式】ケアマネ介護福祉士的に２０２４年の改定は更に収入減だから…
介護職員以外の給料が減って、介護職員も事務作業を強いられる
介護職員に関しては処遇改善交付金もあるのでそれほど給料に大きな影響は出ないでしょう。
代わりに事務職やケアマネ等の別職種は給料格差が目立つ可能性がある為に他の業種へ流れる可能性は若干ですが上がりますね。
特に事務職に関しては他の業種が平均給与水準的に上がってくればわざわざ福祉業界の事務職をする必要がないために他の業種へ行くことは考えられますね。
事務職が減れば、介護職員が利用者さんの利用料やお小遣いを管理したり、給付管理をしなければならなくなったりで結構しんどくなると思います。
ＬＩＦＥ加算も今後は基本報酬が減って、代わりに必ずやらなければならなくなるでしょうから増々事務的な仕事が増えるのは決定的です。
その結果、介護諸君の離職スピードが速まる可能性が考えられますね…。
職員不足とランニングコスト増加で倒産ラッシュ？
事務職や他の職種が減れば、事務職の負担、他業種がいなくなったことによる加算の減少＝収入の減少。
ランニングコストの増加…。
採算が合わなくなるところはそれなりに出てくるでしょうね…。
【公式】ケアマネ介護福祉士的に大本命なのは安いだけを売りにしていた民間の会社さんが運営しているサ高住や有料老人ホームさんが倒産や撤退の有力候補かなと思っています。
サ高住は国道交通省管轄で、介護保険法の厚労省が管轄しているわけではない…。
扱いはタダのアパートなので単純に飽和状態…。
乱立しすぎたのである程度特色が無いと利用者さん獲得が難しくなります。
そんな中で、安いだけを売りにしていた所は価格高騰によって最大であり唯一の売りによって首が締まっている状態です。
また、安易に食事を売りにしていた所も経営を圧迫するか、食事の質が落ちて評判も悪くなる…。
最近のサ高住ではヘルパーが足りないから介護保険分を稼ぎ出せなくて経営が成り立たなくなったので撤退しますとか、統合してデイサービスを自施設併設ではなく近隣のグループ施設から引っ張ってくるなんて事もよくお見掛けします。
大分人材不足で四苦八苦している所もあってこれ以上負の要素が混在してくれば撤退するサ高住や有料老人ホームは増えてくるんじゃないのかなと思ってしまいます。
まあどこも大概が新しい施設を立てているでしょうから施設の建設費用をペイできるまでは辞めるにやめられない所もあるんでしょうけど…。
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