介護度改善したら報酬もらえる東京都。リハ特化型デイが強くなる？
東京都は新年度から、利用者の要介護度を維持・改善した介護事業所に報奨金を配る新規事業を開始する。そのための経費として、3月24日の都議会本会議で成立した新年度予算から2億円を投入する。【Joint編集部】
介護現場が利用者の自立支援・重度化防止に向けた取り組みに注力できる環境を作る狙い。頑張って要介護度を下げると介護報酬が減ってしまう、というジレンマを外付けのインセンティブで解消していきたい考えだ。
同様の施策は既に、東京都品川区や神奈川県川崎市など一部の市区町村で進められている。ただ、より広域の都道府県レベルとしては今回が初めてとなる。
都はこの新規事業の対象として、特養や介護付きホーム、通所介護など「ADL維持等加算（＊）」が設けられているサービスを想定。これを算定している事業所に20万円を支給し、更に要介護度を維持していれば10万円を、改善していれば20万円を上乗せする構想を描いている。LIFEの登録なども要件とする計画。要介護度の変化をいつ、どのように報告してもらうかも含め、制度の詳細はこれから詰めていく。
＊ ADL維持等加算
利用者のADLの維持・改善が要件に組み込まれている介護報酬のアウトカム評価。ADLの指標にはBarthel Indexが用いられる。(引用介護joint)
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元気にしてもお金がもらえる新たな加算？
大きい声じゃ言えないけど…
あんまり大きな声じゃ言えないんですけど、デイサービスやショートステイ、施設への入居にかかわる報酬等々は介護度によってもらえる値段が違うんですよね…。
介護度が下がると報酬が下がる…。
さらに言えば会社に入るお金が減るから介護度っていうのは高ければ高い方がいい…。
正直なところ、利用者さんのADLや周辺症状が全然軽度でも、介護度が高い方が収入も高い。
在宅にいる利用者さんに関しても、利用料金の値上がりは誤差の範囲内だけど、ぶっちゃけた話何かあったときにいっぱい保険を使ってサービスを受けられるから保険的な意味合いでも誤差みたいな値段の違いは全然オッケー。
介護度が低くて釣り合わない分にはめちゃめちゃ文句を言うけど、介護度が高い分に関してはだれも文句言わないのが介護の常識になっています。
元気にしたらマイナスだった介護業界だったけど…
前回の報酬改定でADL維持等加算が創設されましたね。
これっていうのがざっくり説明しちゃうと、ライフ加算を取ることが前提ではありますけど、よくPTさんとかが使う体をどの程度動かせるかを日常生活動作の中で判定する指標のバーセルインデックスを使って定期的に判定。
身体機能が維持、向上していたらお金がちょっとだけもらえる。
加算のもらえる金額を増やしたいなら計画書とかを作ってね？
みたいな感じの加算が創設され、国としても介護度の改善に対して評価する姿勢を出してきました。
実際改善したらこんな加算じゃ足りないんじゃない…。
っていう感じの加算金額ではありますが…。
おかげで姿勢は見えたものの、みんな全然本気になっていない。
介護度を軽くして報酬もらうより、このままのほうが職員の負担も事業所の収益も大きいですからね…。
そんな形だけの加算に上乗せをして、本気で介護度を改善してくれるならもっとお金配るよ？
っていう地域がごく一部で生まれました。
ちなみに名乗りを上げた地域がうまくいきそうだから東京も手を挙げたのかな？
確かに自治体としても介護度が低下して介護保険を無駄に使わなくなったら財政が豊かになりますから…。
東京都全体でもうまくいったら政府が動く前に各自治体がガンガン真似をする。
そうなれば国もお金を出して加算を創設しなおしたりしなくていいから誰も損はしない感じの関係ができるんじゃないですかね？
ADLの維持、向上を看板に掲げるデイサービスは多くなっている
【公式】ケアマネ介護福祉士一押しの三匹の子豚プロジェクトもそうですが、利用者さんを元気にします。
介護度改善しますみたいなのを歌っているデイサービスは増えましたね。
正直なところポラリスさんみたいに本気度がとんでもなくて従業員さんもしっかり教育されているところと、とりあえず特化型って感じに見えればいいよね？
とりあえずリハビリって名前やホームページに載せとく？
みたいな感じのデイサービスも多い…。
特化型が増えてきて、流行っている地域は淘汰が始まりつつあるかなって感じです。
東京都が本気を出したからには…
田舎民なのでこれは完全な妄想ですが、都会にはきっとデイサービスがいっぱいあって、きっとその中には本気になる人もいるんだろうなあ…。
そうなればきっととんでもない成果を上げるデイサービスが出てくる…。
上手くメディア戦略とかにつながれば一躍有名になれそう…。
どんなところが勝ち上がってくるのか？
どんな取り組みが今後の日本における自立支援介護、科学的介護を引っ張っていくのか結構楽しみですね。。
【公式】ケアマネ介護福祉士的にとはいえ予算的に多いのか少ないのか全然見当がつかない…。
予算２億円て広く浅く配ったら多分あっという間になくなっちゃうよね…。
予算2億円てとんでもない金額だとは思うんですけど、人がいっぱいいる東京都全部…。
しかもADL維持等加算を算定している事業所に配るってことですけど結構な人数になりませんか？
一応維持なら１０万円、改善しているなら２０万円てことですけど、一事業所につきであれば焼け石に水的な感覚なんですけど…。
結構な狭き門を通るからもともとそういう信念で経営している事業所さん以外は無理して１０万円、20万円をもらうために頑張ろう適菜発想にはなりませんよね。
もらえたら超絶ラッキーくらいな感覚で…。
もともとADL維持等加算ていうのがＬＩＦＥ加算とワンセットで結構小さい事業所とかだとそもそも算定するのが超絶難しいし…。
みんなが本気になったらきっと予算足りなくなるんだろうしとりあえず今年一年予算組んでみて…。
みたいな感覚なのであればすでに制度が始まる前からＬＩＦＥ加算とＡＤＬ維持等加算を算定できる状態にしとかなくちゃいけないわけで…。
効果が出てくるのは早くても来年度…。
一年ぽっきりでいったん様子見ようっていうんであれば東京都として成功しても失敗してもそれはタダの事業所さんが行っていたもともとのケアに左右されるだけであって、お金配ったけど失敗とか、お金配ったから成功っていう判断材料にはならないでしょう。
でも、毎年予算編成するんだし一年で結果を見ようと思っていても全然おかしくない…。
その辺を考えるとちょっとこのムーブメントが転ばないようにだけ願いたいところではありますね。
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